NITEP談話会

物理・第36回NITEP談話会

Asia/Tokyo
Description

公開セミナー

「強相関電子系の発展ー磁場誘起相転移をX線で探るー」


講師: 野尻浩之 先生 (東北大学 金属材料研究所)
日時: 2023年9月8日(金)14時~15時30分
場所: 中百舌鳥キャンパス A12棟サイエンスホール

強相関電子系では、多自由度の相関により、しばしば、非自明な秩序状態がもたらされる。強磁場は、強相関電子系の磁性、次元性、輸送現象、軌道などに大きな影響を与えるため、様々な磁場誘起相転移の研究が行われている。本セミナーでは、強磁場下でもたらされる相転移として、高温超伝導体の電荷秩序、磁場誘起価数転移、低次元電子系の不安定化の3つを取り上げ、放射光X線および自由電子レーザーを用いた、これらの相転移の最近の研究について紹介する。X線を用いると、結晶構造の対称性の変化や吸収スペクトルの変化を通して、秩序状態とその波数や次元性、相関長、あるいは、元素毎の電荷や磁気状態を調べる事ができる。

連絡先: 物理科学専攻 野口 悟 (内4074)